葉山クリニック の撫中です。
この頃、ある時刻を指定すると、その時刻にしていることは大抵同じ事柄です。高校入学時に腕時計を戴きましたが、それっきりで以降時計なるものをもったことがありません。機械時計は持たなくても、体内時計が大体において時を知らせてくれます。体内時計として知られているのは、視交叉上核の1万個余りの細胞群です。簡単に言うとその細胞が振動してリズムを刻むのです。また、数十兆個ある体細胞の一つ一つにも時計があります。視交叉上核の時計が司令塔となって下位の弱い時計を支配しているらしいです。支配には副腎がつくるステロイドホルモンが大きな役割をはたしているようです。神経情報を内分泌情報に変換して全身の時計を調律するというのです。この意味では、毎日同じことを同じ時刻にすることは、体全体の調律を考えると、効率的でシンプルな体調管理なのかもしれません。不眠、うつ、生活習慣病などすべての疾患はこの調律が複雑になり、破綻したことによっておこると言い換えられます。