学問の旅3

知恵の館(バイト・アルヒクマ)はイスラームのアッバース朝が主にエジプトのムセイオンのギリシャ文献をアラビア語に翻訳させるために、主にキリスト教ネストリウス派の学者たちに命じて建てた図書館である。この翻訳事業がのちにルネッサンス時代、今度はアラビア語からラテン語への翻訳となって、科学・文化がおおいに発展する基礎となることになる。他の地域では失われてしまった多くの知識は古代ローマをはじめとして、広範囲な地域、時間的な広がりの中で、この事業により、集積されて今日へと繋がる。 「知恵の館」という響きが好きで調べたのだが、このころの民族・宗教を越えたこの事業があったからこそ現在の医療サービスが受けられていると思う。今では、想像できないが・・。